定年後の仕事と働き方

定年後に農業で働く

定年を機に第二の人生として本格的に農業を始める事を「定年帰農」と言いますが、近年では団塊世代を初め、「定年帰農」を志す人が増えています。
農水省の調べによると、バブル崩壊以降から新規就農者が年々増え続けており、その中でも半数以上が60歳以上となっています。また、新規就農者の70%以上が会社員からの転身というデータもあります。日本の食糧自給率の低さによる不安や、食の安全という面から農業が見直されているのも一因ですが、世界経済が不安定になっても、また高齢になっても安定して働けるというのが大きな魅力にもなっています。

定年後に農業を始めるきっかけは、生まれ故郷にUターンして親の代から受け継がれている農地を生かして始めるケースと、農業に未経験の都会生活者が農村に移住して始めるケースがあります。Uターンの場合は、すでに農業に必要な資材なども揃っている場合が多く、すんなりと定年帰農を始めやすいと言えます。
また、未経験で農業を始める場合は、田舎での生活に慣れてから徐々に農業に取り組んで行くほうが良いでしょう。

定年帰農で利益を上げるには

定年帰農で農業を始める人が増えているとは言え、実際に農業で利益を上げている人はあまり多くはありません。
利益は除外して、家族が食べる分だけ稼げれば良いという考えの方は別として、本格的に農業で利益を上げて行くためには、高度な技術や経験、経営手腕が必要です。
定年後に農業を始めて利益を上げるためのヒントとしては、次のようなものがあります。

差別化を考える
どこにでもあるような穀物や野菜、果物などを作っていても利益が上がらないのが現実です。
他の農家があまり作っていないものやオリジナリティーのあるものを育ててみましょう。

安全性の高いものを作る
食の安全性に対する、消費者ニーズが高まっています。
有機栽培に取り組めれば理想的ですが、農林水産省の定める有機JAS(日本農林規格)の認証には、コストがかかりすぎるという現実もあります。
また、食の安全に関する知識の習得や、消費者へのアピール方法を学ぶ必要があります。

直売所の利用
農産物を直接販売する事のできる直売所は、新鮮な野菜を安く買う事ができるため、消費者にも支持されています。 また、物流コストもかからないため、生産者の利益も高くなります。
このような直売所は全国的にも増えているので、農作物を収穫後、販売することも考慮してみてください。 ●加工品を作る
単に生産するだけでなく、漬物やジャム、パンやジュースなど、オリジナルの加工品を作ることにより、利益を上げる方法もあります。

インターネットで販売する
インターネットでホームページを作成したり、オークションに出品したりして販売する方法もあります。
全国どこからでも販売する事ができ、生産物をブランド化できれば高値での取引も可能になるため、かなりの利益を上げることもできます。

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